1.現在の工事状況について
つくば市は、平成18年2月に策定されたペデストリアンデッキ改修に関する計画に基づき、老朽化していて高齢者が歩きづらいこと、障害者が車いすで通りにくいとの理由で、洞峰公園南口から赤塚公園口までの1キロの区間にあるアスファルト路と、そこに並行して存在している石畳路の改工事修を進めています。工事内容はアスファルト路を再舗装、石畳路については全面撤去しアスファルト化しようとしており、平成25年度予算によって、既に洞峰公園南口から赤塚公園方向に300mはアスファルト化が行われました。残りの700メートルの区間については、平成26年度におよそ5000万円の予算を掛けて改修が予定されています。
2.工事の根拠に対する当会の考え
つくば市が石畳のアスファルト化の主な根拠としている2点の理由について、当会は以下のように考えます。
ⅰ.石畳が老朽化し、高齢者などがつまずいて危ないとの理由について
老朽化の点では、アスファルトのほうが石畳より劣化が早く、現在でもアスファルトで多くの、木の根による大きな隆起が発生しており、はるかに危険です。降雨時には大きな水たまりが発生して通勤通学の歩行者や自転車が苦労をしている現状があります。石畳歩道にも長い時間によって、小さな段差がありますが、実地調査によって数か所、数センチ程度の段差であることがわかりました。しかし、石自体が老朽化することはなく、経年劣化によるメジの痩せや木の根による隆起によるものであり、専門家によれば部分的な改修によって段差の解消は十分可能であり、全面的に壊されなければならない理由はないとのことです。木の根による隆起はアスファルトの方がはるかに大きいこともわかりました。
ⅱ.障害者が車いすで通りにくいという理由について
当会では複数の車いす利用者に聞き取りを行いました。車いす利用者は現在公園通りにおいてアスファルト舗装道を通ることが多く、アスファルト面の隆起や浸水は車いす利用において大きな障害でありそちらを優先させて欲しいとの声等がありました。専門家によれば、自転車利用者との共存がお互いの配慮により実現できるようにすべきで、具体的には、時間帯別の利用ガイドラインを明確にすることなどで石畳という景観を保持しつつ安全性を高めることが十分にできるとのことです。また、新聞報道等で車いすの利用ができないという声があったため市は石畳を破壊しているという指摘に対して障害者支援団体からは当惑の声もあったことを付記いたします。
3.当会の要望と展望
赤塚公園より700メートルの未着工区画において、地域自治会・行政・議会・市民との協働により石畳を守ることを目指し活動していきます。